テレワークで感じる体の不調に:「ながら」でできる簡単ストレッチと運動
座りっぱなしが引き起こす体の変化
テレワークが日常となり、自宅で仕事をする時間が増えた方も多くいらっしゃるかと存じます。通勤がなくなったことや、会議などもオンラインで行われることで、以前に比べて体を動かす機会が減ったと感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
長時間同じ姿勢で座っていると、首や肩、腰の筋肉がこわばりやすくなります。また、運動不足が続くと、血行が悪くなり、体がだるく感じたり、思わぬ体の不調につながることも考えられます。特に、長年対面での勤務を経験されてきた方にとっては、急な環境の変化に体がついていかないと感じることもあるかもしれません。
しかし、ご安心ください。特別な道具や広いスペースがなくても、日々の仕事の合間に無理なく取り入れられる簡単な方法で、体の不調を和らげ、健康を維持することは十分に可能です。
仕事の「ながら」でできる簡単な体のケア
仕事に集中していると、つい体を動かすことを忘れてしまいがちです。しかし、少しの時間でも意識して体を動かすことで、筋肉のこわばりをほぐし、血行を促進することができます。ここでは、座ったまま、あるいは仕事の合間に「ながら」でできる簡単なストレッチや運動をご紹介します。
-
首や肩のストレッチ:
- 椅子に座ったまま、ゆっくりと首を左右に傾けます。それぞれの方向に数秒キープし、首の横側が伸びるのを感じてください。
- 肩を大きく前回し、後ろ回しをそれぞれ数回行います。肩甲骨を動かすことを意識すると、肩回りの血行が良くなります。
- 両肩を耳に近づけるようにぐっと持ち上げ、ストンと力を抜きます。これを数回繰り返すと、肩の力が抜けてリラックスできます。
-
腰や背中のストレッチ:
- 椅子に深く腰掛け、背筋を伸ばします。息を吐きながら、ゆっくりと体を前に倒し、腰や背中を丸めます。息を吸いながら、ゆっくりと体を起こします。
- 椅子に座ったまま、体をゆっくりと左右にひねります。椅子の背もたれを持つと安定しやすくなります。無理のない範囲で行ってください。
-
足元の運動:
- 座ったまま、かかとを上げたりのばしたりして足首を動かします。ふくらはぎの筋肉を刺激し、血行を促進します。
- 可能であれば、意識的に席を立ち、部屋の中を数分間歩いてみるのも良いでしょう。電話をしながら立ち上がって歩くなど、「ながら」で取り入れてみてください。
これらの動きは、一つ一つはほんの数十秒でできるものです。メールチェックの合間や、オンライン会議の休憩時間など、こまめに取り入れることがポイントです。
継続するための小さな工夫
「ながら」でのストレッチや運動を習慣にするためには、いくつかの小さな工夫が役立ちます。
- リマインダーを設定する: パソコンやスマートフォンのアラーム機能を使って、1時間に一度など、定期的に体を動かす時間であることを知らせるように設定してみましょう。
- ルーティンに組み込む: 「お茶を入れたら肩を回す」「メールをチェックする前に首を伸ばす」など、既存の行動とセットにすると忘れにくくなります。
- 完璧を目指さない: 「毎日必ずやる」「〇回やらないといけない」と固く考えすぎず、「今日はこれだけできた」と前向きにとらえましょう。数分でも、体を動かさないよりはずっと良い効果が期待できます。
- 座り方を見直す: PC画面の高さや椅子の高さが自分に合っているかを確認することも大切です。無理な姿勢が続かないよう、クッションなどで調整してみるのも良いでしょう。
まとめ
テレワークによって体の不調を感じることは、多くの方が経験することです。しかし、ご紹介したような「ながら」でできる簡単なストレッチや運動を日々の生活に少しずつ取り入れることで、体のこわばりを和らげ、健康を維持することができます。
一度にすべてを行おうとせず、まずはできることから始めてみてください。毎日少しずつでも体を動かす習慣が、テレワーク時代の心身の健康につながっていくはずです。ご自身のペースで、無理なく続けていただければ幸いです。